一葉自身 萩の舎

展覧相撲に行けなかった一葉

おそらくハードルはかなり高かっただろうが、一葉がもう少しで天皇と同席しそうになった出来事がある。明治25年7月9日、明治天皇が鍋島直大邸を訪問、相撲、柔術、剣術、手品を見る。中島歌子も呼ばれて参加。翌日、皇后が鍋島邸を訪問。鍋島栄子とは、博文館の依頼を仲介するなど、一葉は親しい関係になる。一葉の記念碑にも鍋島栄子は名前を連ねている。

だが、この時に一葉は萩の舎の留守番役となった。鍋島家が天皇を招待して開催したパーティのため、格式も高くなかなか入り込む余地はなかったであろう。

一葉の知人には天皇と面識がある人々も多い。萩の舎の歌会に参加していた小出粲は御歌所主事であり、宮中に出入りしていた。一葉とも仲が良く、一葉の歌も評価していた。

(続く)

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